こんにちはTAKIGAGHARA FARM JUICE STANDのみうるです。滝ヶ原は、ここ2、3週間でさらに空気が引き締まり、秋はもう終盤です。屋根よりも背が高い大きなイチョウの木は、コンジキ色の葉を落とし、冬の訪れを感じさせます。
すこし前にさかのぼりますが、滝ヶ原の里山自然学校で 、“里まなび山あそび“というイベントが行われました。里山自然学校は、廃校になった小学校を町の人たちが中心になって再生し、運営している施設です。地元で活動されている方がさまざまな分野で塾長を務め、文化や里山資源を伝える場所としてオープンしました。
里山のことを遊びながら学んでほしいと始まったこのイベントは毎年秋に開催され、今年で六回目。「見て・触れて・体験して」をテーマに、里山でしか味わえないプログラムが楽しめるイベントです。
当日は、天候に恵まれ、秋晴れの気持ちの良い日だったので、たくさんのひとが集まりました。里山自然学校の学校長である金沢大学の川畠先生や、市の関係者、里山の魅力を発信することに尽力されている方が集まられて、竹村副市長の挨拶とともに開会しました。

イベントは、「食べる、学ぶ、あそぶ、うごく」の4つのテーマにわかれていて、「食べる」では、塾長のひとりである金田さんの“出張町屋文庫”の滝ヶ原で採れた野草茶のブレンドワークショップや、滝ヶ原のおばちゃんたちの地元の食材をつかった料理が評判の里山食堂、小松市内で採れた野菜の販売ブースでは旬の大根や白菜など、美味しそうな野菜が販売されていました。
昔の人の知恵や山の豊かな恵みを、里山に触れることで学んでもらいたいという想いから、道場塾長筆頭に、近隣の里山地区のメンバーの方々で企画されたサバイバル体験ブースでは、西俣地区で養殖されているドジョウをすくい、その場で、子どもたちがから揚げに調理したり、焼き芋や銀杏といった秋の味覚も、自分で調理してみる体験ができました。このブースは、イベントの中でも大人気で、なかなか触れることのない機会に、子どもたちは大喜びでした。

「あそぶ」では、竹トンボや、竹笛をつくるワークショップや、ミニ門松をつくるワークショップといった、単に遊ぶだけでなく、昔の人からの知恵で、里山の自然にあるものを使い、手を動かして作りながら楽しく学べるブースがたくさんありました。

その他にも、里山の自然や地域のことに関する活動の取組の紹介ブースも設けられ、さまざまな活動を知る機会となりました。
滝ヶ原の里山自然環境の中で、あそび、学び、楽しめる、30近くのブースが設けられていて、その中に、TAKIGAHARA FARMもサテライト会場として参加させていただきました。
TAKIGAHARA FARMと里山自然学校は徒歩で10分ほどの距離。秋の滝ヶ原の風景を眺めながら歩いてこられた方も少なくありませんでした。TAKIGAHARA FARM JUICE STANDは、先日のCRAFT MARKETでも好評だった、ホット柚子ドリンクの販売を行いました。滝ヶ原ではよく見かける本柚子を砂糖に漬け込み、毎日空気に触れさせて発酵させた柚子シロップを温かいドリンクにして提供しました。
トンボの楽園や周辺の石橋など、7㎞の道のりを歩くノルディックウォークに参加された方も立ち寄られて、畳の空間でゆったりと休んでいかれました。運動した後に飲む甘くてあたたかい飲み物に、ほっこりすると喜んでいただけました。そのほか、小松市以外にも近隣の加賀市、能美市からも来られた方も大勢来てくださり、手づくりジュースや、野菜を育てることに興味がある方とも交流ができました。
晴れの日が多く、紅葉のきれいなこの時期は、鞍掛山に登山される方も多く、偶然立ち止まってくださった方の中には、「今日、初めて鞍掛山に登って、滝ヶ原町という名前も知らなかった。」という方がいらっしゃいましたが、滝ヶ原の風土を、わたしたちと近い距離感で感じてもらえたのではないかと思います。

イベント終了以降もたくさんの方が訪れてくださり、日が沈んで暗くなるまでTAKIGAHARA FARMは賑わっていました。
若い人や子どもたちに向けて、小松の里山の魅力を感じてほしいという多くの人の想いで開催されたイベントは終始和やかで、里山の資源活用を、次の時代の人に繋いでいこうとする地域の人の強い想いを感じられたイベントでした。TAKIGAHARA FARMにも、たくさんの方にお越しいただきありがとうございました。次の機会にお会いするときは、どんな果物のジュースでお出迎えできるか、本当に楽しみです。

里山自然学校こまつ滝ヶ原http://satoyama-komatsu.com/
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text: miuru yukinaka
photo: yoichi naiki
2016.11.24